井上ジョー "Way Back Home"

おいおいどんどん出してくるじゃないかぁ!!

 

 

歌詞も note で公開されているので、こちらからどうぞ~。

 

パワーバラードって感じでしょうか。歌詞を見て思ったのが、最後まで救いがない・・・。Aメロ、サビ、Aメロ、サビ、Bメロ、サビで、とてもシンプルなつくりになってますね。Aメロが繰り返されるので歌詞がはっきり聞こえてきますが、恋の歌というわけでもないみたいですねぇ。夕日が照らすオレンジ色の中で歩くあの人の背中を見ている感じでしょうか。

 

ラスサビ前に一度だけ登場するこのフレーズ。刺さります。

 

Hey
Can you still hear me?
Can you still feel me shivering in the dark?
I wanna be your someone
Will you be there until the very end? 

 

「ねぇ、

 まだ僕のこと聞こえてる?

 僕が暗闇で震えてるの、まだ感じる?

 あなたにとってのだれかになりたい

 最後のさいごまでそこにいてくれる?」

 

shiver はあまりなじみの薄い単語ですが、寒さで、ではなく「怖くて震える」感じです。

someone は簡単に「誰か」と訳せるわけですが、「大事な人」とか「恋人」とかいう意味になったりもします。ここではどうとでも解釈できるように「だれか」のままにしてみました。

 

今回歌われている女の人が you ではなく she とよそよそしいのが気になりました。Bメロだけなんですよ、僕とあなたの構図を取るのって。つまり、Aメロやサビでは歌い手にとって女の人は you といえるほど近い距離にはないけど、魂の叫びを歌ってるBメロでは距離が近づくと。

 

どうして一曲の中であの子との距離が変わるのか。完全なる妄想ですけど、高校大学で仲が良かった、いろんな思い出を共有したあの子、あの子が社会人になって日々に忙殺され疎遠になっていくのを遠くから見てるような感じ、どうでしょうか。Aメロとサビでは現在のあの子(「彼女」といっていいくらいの遠い距離感)の客観的な様子が描写されている。ところが、曲の構造上浮いたBメロ、ここで僕の視点になるわけです。僕の孤独や不安を慰めてくれていた「きみ」。僕を支えてくれていた強い「きみ」。あの頃の弱い僕はまだ変われてないよ、まだ隣にいてほしいよ。そんな叫びにも聞こえます。

 

その意味で言うと、現在の「あの子」と僕が呼びかけている「きみ」は僕にとって別人なのかもしれません。僕が憧れた「きみ」はあんなにくたびれた背中は見せないよ、また僕の話を聞いてよ。

 

視点の変化がこの曲を楽しむひとつの方法かもしれないですね。

 


How to Pronounce "GIRL" in Different Accents

 

曲自体とは関係ありませんが、ジャケ写に使われているピンクのお花が収録されてますので。かわいらしいお花ですね。