井上ジョー "Hop Step Jump"

 いいですよねーこの曲。

 

この曲は、2016年のアルバム 'Joepop #2' の6番目に収録されています。

 


Song Commentary - "Hop Step Jump"

 

え、ジョーさんこれ二作目カウントでいいんすか…?僕 'Dos Angeles' は名盤だと思ってますよ…。

 

この曲を初めて聴いたとき、65%の人が既視感、いや、既聴感を覚えると思います。

 


世界のパワーワードを集めてみたwww

 

いやぁ、ゆるい動画ですねー。それはともかく、一時期この曲が宣伝コーナーに使われてたんですよ。ドラム叩いてるシーンですね。このフィルは音源では聞けないので、WEBコンサートから取ってきたんでしょうかね。

 

ジョーさんのアーティストとしての魅力の一つはこういうポジティブで真っすぐな歌詞を書けることだと思うんです。「つらいことも多いけど、前向きに捉えて頑張っていこう!!」的な、言ってしまえばよくある七転び八起きソングではあります。ただ、こういう「青さ」っていうものが、この頃のジョーさんの一番の武器だったような気がします。てなわけで、最近段々スレてきちゃって、前向き成分多めの曲が少なくなってきちゃったのが個人的には残念なんです。まぁ、もうジョーも大人になって、そういうことを歌う時期はもう過ぎたってことなのかなー。

 この曲はとにかく真っすぐです。曲の構成としても、サビ→Aメロ→Bメロを繰り返していて、間奏やラスサビ前のCメロとかはありません。乾いた音色のドラムは「じめじめした気分なんて置いとけよ!」って言ってるようにも聞こえますが、今回ドラマー井上ジョーはリズム隊に徹して目立った働きはありません。ギターも、ヴァースでは十六分を刻んでサビではダウンストロークで楽に流してる感じです。多分ベースと同じメロディラインなので、バックバンドはわりと再現しやすいかもしれないですね。おなじみサビでピロピロするシンセサイザーが今回も飛び道具的に使われてますが、とにかく伴奏はシンプル。

こうして分解してみると、この曲の聴きどころは歌詞にしたかったっていう思惑が見えた気がしました。人はみな落ち込むものです。音楽に癒しを求める人もいます。だからこそ前向きソングはこの世にたくさん存在します。もはや手あかにまみれたテーマと言ってもオーバーじゃない。かといって、もうこの手の曲を書く必要がないかというと、そんなことはありません。歌詞はそれを書く人によって変わるし、曲調と合わせればいろいろなバリエーションができます。それが心に刺さる年代層、時代背景、社会環境というのも、当然一瞬一瞬で変わってくるわけです。励ましが逆に嫌味に聞こえてしまう人もいるし、「この曲に救われた!!」的体験だって起こりうる。だからこそ、今日も世界中のアーティストが、この世界のだれかを救えることを願ってポジティブなメッセージを発信し続けるんですね。

 

もちろんアーティストは自分の芸術を発信すればいいのでファンの意見なんて話半分でいいんですけど、ジョーさんにもまた、その感性を生かした前向きソングを作ってほしいものです。