井上ジョー 'Polyglot Musix #1' 全曲紹介 pt.1

マルチリンガルの本領発揮!

 

2017年2月にリリースされたこのアルバム。なんと10か国語もの言語で歌われている、国際色豊かな作品です。

 

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このアルバムを作った動機については、恩返し的な部分が大きいと語っています。世界各地でファンミーティングを開くほどワールドワイドなファン層を持つジョーさん。海外を旅するのも、ファンとの交流が第一に考えられて計画されているようです。そんな暖かいサポートに感謝する意味で、様々な国の言葉で歌うことに決めたそうです。ほっこりする良い話ですね。

 

前作の 'Joepop #2' から二か月後という速いペースでのリリースでした。その後もかなりのハイペースでアルバムを続々と発表していきます(詳しくはこちら)。ジョーさんのコンピュータには未発表の持ち曲が(おそらく今も)たくさんあるようで、当時はそれを大量放出していたんでしょうね。

 

このアルバムに収録されている楽曲も、2015年のこのツアー中に完成したものが多いようです。

 

To book me an event in your country, send me a private message. Chapter 1:Thailand Chapter 2: Italy Chapter 3:...

Joe Inoue 井上ジョーさんの投稿 2015年10月3日土曜日

 

2月から始まったこの Highly Accessible ツアー。2/8 にタイで行われた Japan Expo Thailand に参加したのを皮切りに、7月までにイタリア、(トランジットでフランスを経由したのち)ルーマニア(その後モスクワや日本にも寄ったようです)、オランダ、ノルウェー、スペインを回ります。スペインに到着した5日後にはブラジルへ発ち Anime Friends 2015 と SANA2015 に出演しました。その後地元カリフォルニアへ凱旋し、9月にフィリピンで The Best of Anime に出演してツアーに幕を下ろしました。ずっと海外を回り続けたというわけではなくて定期的に「帰宅」はしていたでしょうが、8か月という短い期間で9つの国を回ったんですね。(ちなみに、11月には Nijikon 2015 に出演するため再度ルーマニアを訪れています、多忙!!)

 
今回のアルバムでは、 今回訪れたうちタイ以外の8か国語の他、日本語とインドネシア語がフィーチャーされています。なんでインドネシア語? と少し唐突な感じがするかもしれませんが、じつはインドネシアには上記ツアーが始まる前の2014年12月に J-Xperience に参加するため訪れていたりします。
 
ではここで、どの曲がツアー中に作成されたものなのかをまとめてみましょう。MV は Facebook を中心に見ることができます。
 
・4月にイタリアへ → #14 "Mozzarella di Bufala (Campania)" を 5/9 に MV 公開 ← #09 "Mozzarella" の原型に
・4月にイタリアへ → #07 "Toscana" を 5/11 に公開
・5月にルーマニアへ → #04 "Romania" を 5/27 に公開
・"Brasil" を 6/22 公開 → 7月にブラジルへ → 7/13 に "Brasil" 再配布 → MV を 7/26 に公開 ← #06 "Te Amo Na Boca" の原型に
・6月にオランダへ → #13 "Nederland" を 6/30 に公開 → MV は 7/2 に公開 ← #03 "Lekker!" の原型に
・7月にノルウェーへ → #12 "Norway" を 7/5 に音源・MV 同日公開 ← #02 "Mørkegrønt" の原型に
・7月にスペインへ → #10 "Sentir La Pasión" を7/7 に公開 → MV を 7/8 に公開
(・8月にアメリカへ → California Road Trip という MV を 8/5 に公開。使用されている音源は現在でも未発表のもの)
 
ということで、デモも含めた全14曲中10曲がこのツアーに関係して生み出された計算になります。#05 の "Sir, Honk the Horn, Sir" は2016年のインドネシアで起きたブームにあやかった作品がもとですので、ツアーとは無関係だと思われます。残りの三曲、#01 "Oh, Sardinia"、#08 "Philippinez"、#11 "Sardegna" (#01 のデモ版) は、今のところ明確な起源は不明ですが、ツアー中の映像がどちらの曲の MV でも使われていることは間違いありません。
 
イベントやファンミ―ティングを多く経験したこのツアーが、多言語アルバムの制作に寄与したのです。ファンとジョーさんの交流が生んだ、愛にあふれた作品なんですね。
 
第二弾はこちらから。